2012/06/03

えにしたおやか1



夢から目が覚めたのかもしれないし、まだ夢の中にいるのかもしれない。

とにかく僕は目覚めた。

白くて長い部屋にいたんだ。

わかるかい?

白くて長い。

白くて、ただ、長い。

どんな部屋かと聞かれても、そう形容するしかない部屋なのだ。

その白くて長い部屋がいったいなんのためにあって、なんのために僕がいるのかもわからなかった。

その部屋の端っこに、申し訳なさそうに、一匹の白いうさぎがいた。

正直言って、白いうさぎがそこにいるとわかるまでに、ちょっと時間がかかった。

だって白い部屋なんだ。

全てを白くしてしまいかねない白い部屋なんだ。

いいわけを言わせてもらえば、なによりも、寝起きだったんだ。

白いうさぎは眠っているのか、向こう側を向いて、動かない。

僕はまったく状況が呑み込めなかった。

反面、全てが計算された時間だった。

僕の目覚める前は、うさぎは目が覚めていて、元気に飛び回っていたかもしれない。

でももう今は死んだように眠っている。

眠っているように死んでいる。

死んでいるのか眠っているのか、こうして見ているだけでは区別がつかないんだ。でもそれを確かめるために、僕は近寄ろうとは思わない。

なぜって?って聞くかもしれない。

誰が?

さあ。

僕の話を聞いている人かな。

聞かれたとしたら、何てこたえるかな。

たぶん、こう言うと思うね。

「彼女(彼)が死んでいても眠っていても、この部屋が白くて長いのには変わりがないから」

僕は訳もなく、哀しくなった。




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2012/04/20

zero狂

怖い夢を見た。
でもそれは夢だとわかっていたから
起きてしっかり覚醒してきたら
怖くなくなった。

怖いとはなんだろう。