八月葉月
昼を楽しみ
夜を楽しむ
目が覚めると 明るい外界
肌がひりひりする 陽射し
飛行機が飛ぶ 空
飛行機が飛ぶ 空
真っ白いふわふわの 雲
地鳴り響かせる 雷鳴
一瞬だけ全てを明るくする 稲光
にこにこ うふふ 向日葵
早めの花が枝先にたわわ 百日紅
鉢植えの赤や青や紫の 朝顔
校庭を使って 影踏み
暑すぎて血が放出される 鼻腔
暑すぎて血が放出される 鼻腔
光を透き通す 木
真緑の 葉っぱ を撫でる
アスファルトに這う草花を 摘む
アスファルトに這う草花を 摘む
胸に吸い込む 草いきれ
ひっそりと囁き 流れる水
風が弧を描く 水面
我らが縦横無尽に歩く 地面
横に流るるか真上に流るるか 陽炎
アスファルト、草地、土を踏みしめる 裸足
母が買ってくれた麦わら 帽子
濡れた足を拭く 手ぬぐい
足をじゃぶじゃぶ洗える サンダル
足指に挟まる 砂
ポケットの 砂
外耳の 砂
ポケットの 砂
外耳の 砂
近くに見える標高300mほどの緑の 山
荒神山
荒神山
老若男女からの 絵葉書
「こちらも元気です」の 返書
「こちらも元気です」の 返書
窓を開けた部屋の畳の上で読む 本
外の音を邪魔しない ピアノの曲
綺麗な色の 虫
渦巻き渦巻き 蚊取り線香
全てが眩しい
夏の私の記憶