2010/11/25

Träumerei

時期外れなこんな寒い日に、蛍が飛んでいた。暗い暗い夜に、ぼんやりと光が泳いでいる。ああ、綺麗だなあ、と見ていたら、そばにいた見知らぬご老人が、そうっと蛍の光を集めはじめた。両手の平で丸める様に抱えて、私を見た。「光はこうしてひとつに纏めて形作る事が出来るんだよ」と穏やかな声で彼は言った。二つ三つの蛍の光を集めて作られたものがその手の中にある。指の間から光をこぼしていた。蛍は死んでいない。生きていた。
蛍の光というのは集める事が出来るのか、と私は驚きをもって見つめていた。

私もやってみたいなと思った所で、夢から醒めた。

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